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人形浄瑠璃の人形たちはそれぞれが役者です。一役頭と呼ばれるその役だけしか演じない特殊な頭を除いて、既婚なのか未婚なのか、悪役なのかどうなのかという決められた役を超えない範囲で違った役柄を演じることができます。役に応じた髪型と衣装に着替えることで、全く違う人物になります。
阿波の人形師は、人形頭に改良を加え、人間の様々な感情表現ができるように工夫しました。
阿波人形の祖と伝えられている馬之背駒蔵(宝暦・明和<1750年代〜60年代>ごろ活躍)は、頭の目や口を動かせるようにし、人形富(文化12年<1815>〜明治27年<1894>)は塗りを研究し、人形に美しい塗りをほどこしました。
また、初代天狗久(安政5年<1858>〜昭和18年<1943>)は舞台映えするように頭を大きくし、これまでの木製の目をガラス目にすることを考案しました。
この他、多数すぐれた人形師が阿波から生まれ、阿波の人形芝居を一段と豊かにしたのです。 |
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◆人形富 「娘頭」 |
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◆天狗久 「若別師頭」 |
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◆「ちゃり頭(鼻むけ)」 |
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◆駒蔵 「半道頭」 |
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◆二代面光義光 「阿波の十郎兵衛頭」 |
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◆天狗久 「がぶ」 |
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